最近よく耳にするようになった「ティンバーフレーム」と言う木の家。もともとは中世のヨーロッパで産声を上げた造り方なのですが現在、多くの方のイメージの中にあるティンバーフレームは、実はハーフティンバーと呼ばれるものなのです。
ハーフティンバーは日本の古民家造りとよく似ていて、木材を製材し刻み加工を施された柱や梁の間に、土やレンガで壁をあしらった造り方で現在、一般的に考えられているほど大きな角材は使われていませんでした。それはヨーロッパでは気温が低く、木が大きく成長するには大変な時間が必要で太く長い角材を用いる事が難しかったからに他なりません。

まだ乾燥技術の無かった中世のヨーロッパでは、伐採し製材した木材を、そのまま躯体に使用し土を練って塗り壁で仕上る手法が用いられていたため、木も土壁も乾燥すると同時に柱と壁に隙間が出来て、冬の寒さの厳しいヨーロッパでは大変に暮らし難い住宅と認知され、やがて姿を消す事になり木材の豊富な北米へと伝承され、太くて長い木材の入手が容易な北米で一世を風靡する時が訪れるのですが、どんなに大きな木材を使っても、濡れたものが乾くと「縮む」と言う自然の摂理に、その姿は大きく変貌してゆく事になります。

造り方を全く変えたティンバーは内部にこそ、木はそのまま使われますが家の外観は、全てタイルやサイディングで覆われる現在の姿に変わりました。ログハウスの世界では一部に「ティンバーと称するからには21Cm以上の角材を使わなくては認めない」と言う高い敷居があるようですが、太い木材を使ったティンバーの歴史は北米に渡った以降と言う事になります。
広い面積の土地が安価に入手できる諸外国ではそれでも良いのですが、安価な土地を求める事が難しい日本では、あまり大きな角材を使うと返って使いにくい家となってしまいます。

木香館は日本の気候風土に合った、そして国民性にも適したティンバーを2002年から研究、開発を進め翌年の2003年春に、良質な桧だけを躯体に使った『J-ティンバー』を発表いたしました。『J-ティンバー』のとは勿論「ジャパン」の略称です。大切な家の骨格となる躯体を外部に表しにして造られる「芯壁工法」の家であれば、躯体には出来る限り朽ち難い木材を使うべきであり、木は育まれた気候条件下で使うのが最も寿命が長いと言う定説からも、木香館で造るティンバーの躯体材には「ひのき」が最適であると拘り続けています。

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